前回の記事では業務システムを検討する際の4つのパターンをお伝えしました。
今回はその中の1つのクラウドサービスに関してご説明します。
クラウドサービスというのは簡単に言えば、Internet Explorerなどのウェブブラウザーでインターネット上にあるサイトにログインして、そこが提供しているサービスを使用するという形です。
代表的なところで言えば、例えば会社の経費処理に関するクラウドサービスで下記の楽楽精算というサービスが有名です。
私の会社でも実際使用していますが、経費申請・承認・後工程の処理に特化している作りで、とても使いやすいシステムです。
楽楽精算

メリット
1.設備投資不要
クラウドサービスの最大のメリットは、そのシステムのためのインフラ設備が不要なところです。例えばデスクトップアプリケーションやWebアプリケーションの場合、データベースサーバーやWebサーバー等が別途必要になります。
自社に設置するパターンや、外部のインフラを使用するパターンもありますが、どうしても初期費用+ランニングコストが掛かります。また、それらも管理も必要になりますので、ある程度のサーバー、ネットワークの知識が必要になります。
クラウドサービスの場合、そのようなものは一切不要で、パソコンとインターネット環境さえあれば、誰でも使用できますので、システム管理者がいないような企業には最適なサービスです。
2. 安定稼動
また、クラウドサービスということは他の企業も同じサービスを使用しているため、一般的にはバグが発生する確率も低く、比較的安定したシステムになっています。ただ、クラウドサービスが乱立していますので、中にはボロボロのシステムもありますので、ある程度有名なサービスを使うのが無難です。
3. 金額が安い
サービスによって様々ですが、一般的には月額制になっています。例えばユーザーが10名までなら月10,000円、50名なら20,000円というような形です。それと初期費用が掛かる場合が多いです。
これはシステムを1から作成してもらうよりは遥かに安いです。ただし、ユーザー数などによって値段は変わりますので、事前に確認してください。
デメリット
1.機能追加が出来ない
クラウドサービスは特定の企業のために作られたわけではないので、汎用的な機能しかありません。そのため、その企業独自のルールなどをシステムに追加させることは出来ません。
完全にその企業にマッチした機能が欲しいのであれば、やはりITベンダーに依頼してその会社用のシステムを作成してもらう必要があります。
2.高速な手入力作業には向かない
これはクラウドだけではなく、Webアプリケーション全般に言えることですが、Webブラウザーを使用する以上、高速で大量の手入力作業には向いていません。
ただ、大抵はCSVでインポートする機能が付いていますので、何かデータを大量に登録したい場合は、一度Excelに入力して、CSVとして保存してからインポートするというやり方が一般的です。
まとめ
クラウドサービスはコストメリットの非常に高いサービスです。
欠点である機能追加が出来ないというところがうまく運用でカバー出来て、予算が取れるのであれば、業務効率化に大いに貢献してくれるはずです。
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