ここでは、業務自動化の前に行うべきステップをご紹介します。
私の経験からすると、ユーザー側から自動化を要望されたときはプロジェクトは割とスムーズに行きますが、こちらから提案する場合、なかなか思うように進みません。一言で言えば関係者のやる気で大きく左右されます。
1.プロジェクト発足
これから業務改善を行うというとき、本人のみの業務ならどんどん進めて行けばいいのですが、もし他の人を巻き込んだプロジェクトにするのであれば、関係者の協力が必要不可欠です!
関係者が最初から乗り気であれば問題ありませんが、やる気がなかったり忙しかったりすると、なかなか協力してもらえません。
もし可能であれば会社の重役からトップダウンでプロジェクト発足を伝達してもらうのばベストですが、そのような環境でない場合は、自らプロジェクトを発足させて、関係者のモチベーションをなるべく上げてあげるといいです。
ただ、これはなかなか難しいので、実際に自動化した際にどのようなメリットがあるかをなるべく具体的に伝えた方がよいでしょう。
私の経験上、事務方で割りと長く勤務していて同じことを毎日繰り返すような仕事の多い方は、協力的になると思います。
2. 業務棚卸し
まずはどのような仕事を普段行っているか、なるべく細かく書き出してもらいます。なかなかこれが面倒な作業で、あまり乗る気でやってくれる人は少ないと思いますが、期限を決めて、少なくとも普段時間を多く割いている業務については書き出してもらうようにしましょう。
3. 業務の必要性の確認
業務内容を書き出してもらったら、その仕事が本当に必要か、別の手段はないか、自動化可能かを判断していきます。
作業者の方も今まで行ってきた仕事にはプライドがあります。安易に必要、不必要の判断は下さずに、具体的に掘り下げてヒアリングを行って下さい。
よくある例としては、例えばある仕事をなぜ行っているか聞いたときに、前任の担当者から引き継がれたからとか、数年前にお客さんからお願いされたから、みたいなものは要注意です!
その時点では必要だったけど、日にちが経過して、今は不要、もしくは他のことに変更可能になっている可能性が大いにありますので、今一度必要かどうか確認してもらってください。
そういったものまで自動化しては、その分の時間・お金の無駄ですので、しっかりと業務の取捨選択を行いましょう。
4. 自動化する業務の優先度
業務の取捨選択が出来たら、どの業務から自動化していくか検討します。
最も優先するべき業務は、こちらです。
「普段多くの時間を費やしていて、簡単に自動化できるもの」
普段業務に掛けている時間をなるべく数値化して、優先度の目安にしましょう。
次に優先すべきものは、こちらです。
「時間は掛からないけど、簡単に自動化できるもの」
自動化のために1年掛けて毎日3時間掛かる作業を自動化するよりも、1日掛けて毎月1時間の作業を自動化することから始めてください。
そもそも自動化に時間が掛かるものを作り上げていくのは大変で、モチベーションの維持も必要になります。
逆に簡単に出来て小さな効率化を積み上げていくと、ユーザーが感じる利便性はかなり大きなものになります。
それらの自動化が終わってから、時間が掛かる自動化のプロジェクトに着手すればよいでしょう。
以上、業務の自動化を進める際のステップをご紹介しましたが、必ずしもこの順番でなくてもかまいません。
まずはとにかくユーザーのモチベーションを上げることが一番大事なので、そこに注力して下さい。非協力的な場合は、その業務は放置して、協力的な方優先で進めてもいいと思いますよ(笑)
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